今回は、「いちばん詳しくて、わかりやすいお金の基本」という本を読みました。
この本は、一生のうちでどんなことにお金がかかるのかを網羅的に紹介しています。ですので、ある種の資料集的な形で1冊置いておくと役に立つときがあるように思いました。
概要を紹介して、後に私の考え方を書きます。
概略
1 章 お金について考える
お金の機能や人生のどのタイミングで大きなお金がかかるのかについて、また、この本を読んで得られる知識について説明がされています。
2章 貯蓄について考える
みんなが実際どのぐらいの貯金をしているのかについてと、各ライフステージで必要となる資金(つまり、貯めておかなければならないお金)について説明がされています。そして、貯金を促進するための方法についても書かれています。
3章 仕事とお金について考える
学歴や職種と収入の関係について、サラリーマンの給与内訳について、税金についてといったことが書かれています。また、収入を増やすには、という方向のことも書かれています。
4章 結婚とお金について考える
イマドキの結婚にはどの程度の費用がかかるのか。また、その費用はどのように負担することが多いのか。新生活や出産、子育てにかかる費用。さらには専業主婦と共働きでのお金の差についても書かれています。
5章 家や車について考える
新築マンションの価格について。購入VS賃貸。住宅購入の際の注意点。住宅ローン。最近の車の保有状況について。といったことが書かれています。
6章 保険について考える
そもそも保険とは。保険の種類。について書かれています。
7章 老後資金について考える
年金の仕組みと老後に必要なお金について書かれています。
8章 投資について考える
まさに投資の基礎について書かれています。基本用語の説明だったり投資商品の種類について書いてあります。
この本の内容についての感想と私の考え方
基礎の基礎が書かれていると感じました。基本の知識が無いと応用が効かないのでこの本に書いてあることはすべて知っておいて損は無いと思います。むしろ知っていないとまずいと思います(そういう意味で冒頭に書いたように資料集のイメージで1家に1冊あっても困らないと思います)。
ただ、基礎の基礎ですので応用的な考え方や現実というところで考えると、この本を読んだ上で各人で考え方のブラッシュアップが必要だと思います。
家計簿について
節約のために家計簿を付けましょう、といった内容がありますが、家計簿を付けて"定期的に"振り返り、反省できる人は付けることで節約に繋がるかもしれません。
私、実は、大学1年生のときから社会人4年目ぐらいまで家計簿を付けていました(現在は付けていません)。項目としては「家賃」「電気」「ガス」「水道」「ベイコム」「ドコモ」「GMOとくとくBB」「NTT西日本」といった固定費、「本」「駐輪場」「家電」「服や靴」「飲み代」「映画」「マクドナルド」「すき家」「雑費」といった変動費を分けたものといった具合にして付けていました。すべてのレシートを保管しておいて電卓を叩いていくわけですから1ヶ月分つけるだけでも30分は要していたと記憶しています。
しかし、ごく稀に振り返って電気代が上がってきたなあと感じたり、最近はすき家に行く回数が増えているなあと思ったりはしましたが、本格的に節約に繋がったことはありません。
現代の固定費支払いなどは特にクレジットカードを使用することが普通ですので、節約改革をしようと決めた時にいくらでも振り返ることはできます。つまり、家計簿を付ける時間は無駄です。
節約しようと思った時に、一気に振り返り、そして改革することをおすすめします。
副業について
収入を増やす方法の一つとして、副業さらにはインターネットを使った副業と書かれていたことはベリーグッドだと思いました。
インターネットで人と人が繋がり、さらにIoT(Internet of Things)といって様々な物がインターネットに繋がり、ブロックチェーンによって今度は価値というものがインターネットに繋がろうとしています。インターネットの次の技術的ブレイクスルーがあるまでは、インターネットはビジネスの主戦場となってくると思います。
副業でインターネットを使うということは、副次的にインターネットについての知識の蓄積に繋がるので実社会でのパフォーマンスを上げることにも繋がります。
そして、インターネット上に自分のプラットフォームを持つ、ということが今後大事になるのではないかと考えているので私はこのようにブログをやっています。
ビジネスがインターネットで行われるということは、自分のお店をインターネット上に構えておくことで、今後の流れに乗っかりやすくなるのではと考えています。
保険の積立型VS掛け捨て型について
この本を読むまでは、保険は積立型の方が良いと思っていました。掛け捨て型は何も事が起こらなくても払った分は返ってこないので損、という意識が染み付いてしまっていました。
積立型と掛け捨て型を試算した場合、掛け捨て型の方がお得なこともあるということを知ることができたのはこの本を読んだ大きな収穫だと思っています。思い込みというのは危険ですね。実際に試算してみるということの大切さがわかります。
また、人間は"得る事"よりも"失う事"の方が怖いので、掛け捨ては損という発想になってしまうのでしょうね。
投資について
基本的な本は、"買う"という目線でしか書かれていないことが多いです。ですが、実は"売りで入る"ということもできることを知っておいた方が良いです。
厳密には投資ではなく、トレードと行った方が良いのでしょうが、利益を上げる方法としては、「安く買って高く売る」と「高く売って安く買い戻す」の2通りがあります。つまり、"買い目線"しか持っていないということは、その時点で利益を上げる機会を半分逃しているということになります。
確かに一般的な投資(現物取引)では"売りから入る"ことはできないので、長期投資では買いで入るしかありません。ですが、長期的な暴落局面では"売りで入る"ことも収益に成り得るということも頭の片隅には置いておくべきです。
何が言いたいかというと、例えば日経平均が下がったりビットコインの価格が下がるとメディアは負の報道をしますが、これを負ではなく正で捉えている人もいることを知っておいた方が良いと思うのです("売りで入っている"人はボロ儲けなので)。
取引においては、買い手と売り手が必ずいます。ということは得をする人の裏には損をする人が必ずいるわけです。エネルギー保存則ではないですが、どんな報道が流れようとも価値が移動しているに過ぎず、トータルでは何も変わっていません。
広い視点を持つことが将来に繋がると思います。
私は昨年、"売りから入る"ということを学び、投資に対する視野が広くなったと思います。
まとめ
何度も書いていますが、資料集として一家に一冊あって困らないと思います。何事も応用力の下には基礎が必要です。その基礎を手に入れるには良書と考えます。
この本を読んでから、各分野の詳細本を読むと知識が連結しやすいと思います。ぜひ読んでみてください。