今回は、
分からないものには手を出さない、
という結論でお話しします。
以前、
東京のワンルームマンション投資をおすすめされたと書きました。
この中で、
・中間業者を通さないので割安
・ローン保証
・良い物件しか回ってこない
という3点の疑問点がありました。
当該の会社の方と会う機会がありましたので、これについての報告。
また、大阪でもFP(ファイナンシャルプランナー)の方と話す機会がありましたので、
こちらについても合わせて報告します。
結論から言うと、
「分からないものは買わない」というか
「分からないものは買えない」ですね。
初心者の方は、嵌め込まれないためにも読んでいただければと思います。
また、自身が提示されている条件等と比較していただくことによって一資料としてこの記事が役に立つことがあるはずです。
目次
東京のワンルームマンション投資
東京近辺の物件を扱っているので本社は東京にあります。
わざわざ私と会うために、社員の方が大阪に来てくださいました。
なぜ、東京の不動産か?
大阪ですら人口は年々減少しているそうです。
だから大阪ではなく東京だそうです。
疑問は解決せず
中間業者を通っていないので割安。
確かに、中間業者を通せば通すほど高くなりますので割安かも知れません。
ただ、どれほど利益を乗っけているのか結局は分からないんですね。
(東京の物件を検討するのは初めてなので、一切相場観が無いのも原因の一つです。)
ローン保証についても。
家賃保証・空室保証(サブリース契約)と違って、ローン保証は金額の見直しが無いのだそうです。
つまり、35年でローンを組んだとしても当初手出しが無しであれば完済まで手出しは無いということですね。
もしそうであれば、「5年ほどで売りましょう」と言わずとも「ずっと持っておきましょう」で良いはずで、何か違和感を感じてしまいます。
やはりこれも確認のしようが無く、始めてみないと嘘か本当かは判断できないと思いました。
良い物件しか回ってこない。
これも最後は自分で判断しなければならないんですよね。
ということは、東京近辺の物件について調べたことが無ければ判断できません。
会ったところで何も変わらなかった
わざわざ社員さんが大阪まで出張してくださったのですが、上記の疑問点については、
・私自身が良く理解していて判断できる
もしくは
・信じるしかない
の2択であって、
会ったから何かが変わるというものではありませんでした。
ただ、社員さんは丁寧に対応くださりとても良い印象でした。
具体的な物件紹介
具体的な物件の提案は、後日LINEにて行われました。
LINEで何千万もの商品の提案がなされる、というのはまさに今風ですね。
すべて中古物件です。
・新宿区の約38㎡で約4000万円(105万/㎡)
・葛飾区の約26㎡で約2900万円(111万/㎡)
・世田谷区の約20㎡で約2300万円(115万/㎡)
・横浜市の約34㎡で約2600万円(74万/㎡)
と4案件のご提案がありましたが
良いのか悪いのか全く判断が付きませんでした。
平米単価が東京に比べて横浜の方が安い、という程度しか分かりません。
良さそうだ、悪そうだ、といったようなざっくりした感覚すらも掴めませんでしたので、
すべて見送りました。
ちなみに、
初年度は30万円程度の節税効果、その語は年10万円程度の節税効果が見込めるとのことでした。
また、試算によるとオリックス銀行で1.9%の金利でローンが組めれば月々数千円プラスのキャッシュフローでした。
大阪のワンルームマンション投資
時を同じくして、大阪ではあるFP(ファイナンシャルプランナー)の方と出会いました。
大阪の物件は、IR施設・万博と将来を考えると有望という話です。
また、IR施設ができるとそこで働く人が増えるため近辺の人口は増えますよ、ということでした。
東京の物件を売る人は、大阪の人口は減っていると言い、大阪の物件を売る人は、大阪の(IR施設近辺の)人口は増える、というわけです。
もうこうなってくると、「何を売りたいか」の理論ですよね。
東京の物件についての意見
この方に、東京の物件についての意見を聞いてみました。
すると、もう東京は高くなってしまっているからダメ、とのこと。
また、東京オリンピックが決まる前に仕入れた土地に建てた物件なのか、後に仕入れた土地なのかで価格が変わるそうです。
←おそらく新築の理論です。中古はオリンピックが決まる前から建っているものがほとんどのはずなので。
対して大阪は、まだ値上がりしていないらしく、買う価値があるとのこと。
また、新築だとしても、今出来上がってきている物件は、IRや万博の話が出る前に仕入れた土地なので安い、という話でした。
紹介された新築ワンルームマンション投資
この方の理論では、
・ディベロッパーから買うべき
・ブローカーからは買ってはいけない
そうです。
ディベロッパーとは、土地を仕入れてマンションを建ててお客さんに売る、という1~10までやっている会社のことを言います。
対して、ブローカーは既に建っているマンションの一室を買い取って、マージンを乗せて売る会社のことです。
ディベロッパーの案件はその性質上、新築であることが多く、新築の場合はどの部屋も同等の価格(銀行融資の出る額)で売られていて、平等だということです。
ブローカーを通すと、同じマンションの一室でもどれだけマージンを乗せるかで価格が変わってくるので、一つ上の階と数百万の違いが出たりすることもあるとのことでした。
また、ディベロッパーが絡んだ管理会社に管理をお願いする方がしっかりしているという話もありました。
そんなこんなで案件を見せていただくことに。
・約25㎡で約1900万円
新築ワンルームではよくある価格設定です。
35年ローンでキャッシュフローは月数千円のプラス。
節税も加味して年間10万円程度のプラス。
凄く良心的な試算表で嘘は無かったと思います。
ここからはリスクをどこまで見るか、ということになります。
前述の年間収支には固定資産税は加味していません。
固定資産税はだいたい6~7万円なので、実質の年間収支はプラス3万円程度。
家賃はおおよそ6万円強の設定でしたので、
家賃下落のリスクを1割とすると年間収支は7万円ほど悪くなります。
この時点で赤字になってしまうので、35年ローンを組むにはリスクの方が大きいと判断し、見送りました。
他にも空室リスクなど考慮しなければならない項目はあります(お決まりのサブリースもあるとのことでした)。
罵倒
初めての経験だったのは、お断りした後です。
このディベロッパーを紹介してくれたFPの方が、家賃がそんなに落ちる訳がない、そんな計算もできないなんて馬鹿だと仰いました。
また、経費の計上はもっとできるからもっと節税できるから収支がマイナスになるはずがない、とも。
私は、この方にも色々と情報をいただきましたし、ディベロッパーの方の試算もすごく良心的に感じていて、感謝していました。
そして、お断りすることについて申し訳なくも思っていました。
が、罵倒されるとは思ってもいませんでした。
この時点でやっと、
「売りたかっただけ」だと思えました。
(ディベロッパーの方は本当に良心的でした。)
罵倒されたことに戸惑いを覚えたことと、もう一つ腑に落ちなかったのは、「領収書をかき集めれば経費計上を上乗せできてもっと節税できる」という理論。
ディベロッパーの方は、節税についてはどこまで経費計上できるかは税理士との相談なので判断できません、と仰っていまし、だからこそ真っ当な節税額を提示してくださいました。
←本当に良心的な会社に感じました。
想像の域を出ないですが、
税理士さんの立場としても法外な経費を計上することは自身のキャリアにも係わってくると思うのでリスクだと思います。
となると、そこまで大きな経費計上はできない、と私は考えました。
可処分所得から算出される所得税を10万円減らすには、課税率を3割とすると約30万円の経費計上をしなければなりません。
果たして毎年毎年物件のために30万円も使うのかな?と。
このあたりは私の計算が甘いのかもしれませんが、現在の私の考えは上記で、「やる」という判断には至りませんでした。
このような経緯で、FPの方との関係は悪くなってしまいました。
まとめ
不動産は、株やFXと違って人間関係が絡みます。
本記事で紹介したように、人間関係が崩れる可能性もあります。
ですので、
・罵倒されても断るものは断る
・人間関係が崩れても気持ちを立て直せる
というメンタルの強い人しかやらない方が良いかもしれません。
また、
紹介したように、何とか売ろうとしてくる方もいるので、
・分からない、判断できないなら強いメンタルで断る
のが大切です。
売る側は、売った瞬間に利益確定です。
リスクは買った側に残ります。
売った後買った後もきちんとフォローしてくれるのかどうかは分からないというリスクもあります。
このあたりに人間関係も大いに絡んできますので、
物件の条件も勿論ですが、誰から買うかという部分も大切だと感じました。
とは言ったものの、どの程度のリスクを取れるか、という落としどころを見つけないと買えないと思ったりもしますが。←フィリピンにすでに購入してしまっています。
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