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【不動産投資】準備編⑦物件の積算評価額の計算その1【ブログ】

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どうも、ゴンザレス(@Gonzale11602907)です。

 

前記事では、「積算評価」を計算することの重要性について書きました。

 

まだ読んでいない場合は読んでおいてください。

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今回は、この積算評価の計算方法をもとに、実際の物件ではどの程度のものなのかを計算していきます。

 

また、仮で条件を設定して、何年で資産超過の状態になるのかまで計算します。

 

企業秘密等もあるかと思いますので、物件情報は概要のみの公開となります。

 

 

 

物件1

かなり昔(3年以上前?)に不動産投資セミナーに参加したときに出会った仲介業者から送られてきた物件情報です。

この時点ではポータルサイトには公開されていないそうです。

 

物件条件

・一棟収益物件

・価格:1100万円

・築年数:27年

・所在地:大阪府富田林市(詳細は載せられません)

・地積:43.43㎡

・構造:鉄筋コンクリート・木造スレート葺

・延べ床面積:77.86㎡

・表面利回り:11%(端数は切り捨てました)

・実質利回り(H30年度):10%(端数は切り捨てました)

 

金利条件(仮設定)

・返済金額:1177万円(物件価格+購入諸経費7%想定)

・融資期間:30年(残存耐用年数+10年で設定した)

金利:5%(金利リスクを見て高めに設定)

・返済方式:元利均等

 

運用条件(仮設定)

・満室率:85%

・経費率:家賃収入の20%

 

ここから計算です。

路線価を調べると、3.4万円/㎡でした。

ここから、土地価格は147.662万円です。

 

また、鉄筋コンクリート造の

1㎡当たりの建物単価は19万円で

法定耐用年数は47年ですので、

建物価格は629.506383万円です。

 

積算価格は、

土地価格 + 建物価格 = 777.168383万円

となります。

 

積算価格が物件価格の70.65%を占めることになります。

 

また、借入総額を購入諸経費(物件価格の7%とする)も含めて1177万円とすると、

・月々の返済額:6.32万円

・返済総額:2274.62万円

となります。

 

これらをもとに、

何年返済すれば積算評価がローン残債を上回るのかグラフを作成して確認しました。

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なんと、

28年目におよそ同額になり、29年目にやっと積算評価額がローン残債を上回る計算となりました。

 

積算評価額が年々減少しているのは、建物価格は年々減少するからです。

つまり、最終的に残るのは土地価格のみということになります。

 

さて、このときのキャッシュフロー(CF)を計算してみましょう。

(管理費・修繕費・光熱費・固定資産税等の年単位の経費を家賃収入の20%と仮定します。)

 

満室時

・収入:1100万円 × 11%(表面利回り) = 121万円/年

・ローン返済額:6.32万円 × 12ヶ月 = 75.84万円/年

・手残り:121万円 × 0.8 - 75.84 = 20.96万円/年

※経費率を20%としたので収入に0.8を掛けています。

 

月々1.75万円の手残りです。区分マンションのワンルーム投資と収益は大差無さそうですね。

 

さらに、ここに空室リスクを15%考えると、

・収入の目減り:1100万円 × 11%(表面利回り) × 15%(空室率) = 18.15万円/年

となります。

つまり、年単位の手残りが2万円ほどになります。。。厳しいですね。

 

ここで心機一転、金利2%で借りられたらどうでしょうか。

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総返済額は激減するものの、

積算評価がローン残債を上回るタイミングはさほど変化ありませんね。

 

月々の返済額が4.35万円となるので、

金利5%のシミュレーションに対して月々約2万円の余裕ができることになります。

 

とにかく、積算評価額がローン残債を上回るのが25年以降という点が遅すぎるように感じますね。

 

価格交渉できたとして、

物件価格が980万円まで下がった場合も見ておきます。

(金利は5%としています。)

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月々の返済額が5.63万円となるので、

物件価格が1100万円のときよりも約1万円/月CFの改善は見込めますが、「積算価格>残債」となるタイミングに

大差はありません。

 

物件2

これもポータルサイトには公開されていないそうです。

 

物件条件

・一棟収益物件

・価格:2580万円

・築年数:30年

・所在地:大阪府豊中市(詳細は載せられません)

・地積:73.12㎡

・構造:鉄骨造

・延べ床面積:124.8㎡

・表面利回り(現状):9%

 

金利条件(仮設定)

・借入金額:2760.6万円(物件価格+購入諸経費7%想定)

・融資期間:14年(残存耐用年数+10年で設定した)

金利:5%(金利リスクを見て高めに設定)

・返済方式:元利均等

 

運用条件(仮設定)

・満室率:85%

・経費率:家賃収入の20%

 

ここから計算になります。

路線価を調べると、12万円/㎡でした。

ここから、土地価格は87.744万円です。

 

また、鉄骨造の

1㎡当たりの建物単価は16万円で

法定耐用年数は34年ですので、

建物価格は234.9176471万円です。

 

よって、積算評価額は、322.6616471万円となります。

 

積算評価額が物件価格に占める割合は、たった12.5%。

 

毎月の返済額は、22.88万円。

総返済額は、3844.14万円。

 

順調に返済した場合の積算価格とローン残債の関係は以下です。

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そもそも、積算価格が物件価格に対して安すぎるのでいつまで経っても債務超過という感じですね。

 

そもそもこの設定では毎月の返済を家賃収入のみではできません。持ち出しが発生します。

融資期間を35年等にできれば返済はできますが、やはり物件価格に対して積算評価が低すぎる(資産としての価値が低すぎる)のでここで検討は打ち切ります。

 

まとめ

実際に積算価格を計算して返済計画をシミュレーションしてみると、ローンの返済に伴って残債は少なくなりますが同時に建物価格も下がってしまうので、資産超過の状態をつくるためには土地価格が占める割合が高い物件が望ましいように見えます。

 

また、参考にしている本には、積算価格が物件価格の70%以上は無いとなかなか資産超過の状態はつくれないとあります。

 

返済何年目で資産超過の状態をつくれるか、という視点で見ると本稿のシミュレートではどれをとっても返済終盤でした。

ということは、最初からできるだけ積算評価が高い物件を購入しておくことが重要なのかもしれません。

 

今後も調査を続けて自分なりの手法を考えます。

 

 

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