ゴンザレスの備忘録

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Youtube動画配信の音質を上げるには?コンデンサーマイク!

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  • 生配信をしてみたが音質が悪いと指摘される
  • 収録した音声にブーンというノイズ音が入っている

そんなあなたは、この記事を読むことで動画配信の音質を改善することができます

 

そして、なぜそうなるのかを理解することができます

 

音はとても大切です。聴きずらい音声だともうその動画を見たくなくなりますよね。なので、視聴者さんに心地よく動画を見てもらうためにも、音質には気を配りましょう。

 

結論から言うと、動画配信・収録にはコンデンサーマイクを使いましょう。

 

その理由について以下で解説します。

 

ここでは、よく言われるダイナミックマイクコンデンサーマイクの音質について、マイクの性能だけではなく、収録までのトータルの系統で良し悪しを考えます。

 

 

 

ダイナミックマイクコンデンサーマイク

マイクは、大きく分けると2種類のタイプに分けられます。

です。

 

この2種類のマイクの特徴を以下で説明します。

 

 

ダイナミックマイク

音(音圧)によって磁界の中のコイルを動かし、電磁誘導によって生じた電圧を音声信号として取り出します。

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銅線を図のようにくるくると巻いたものをコイルと言います。この巻き数をNとし、磁石によって作り出される磁界をΦとします。このとき、コイルが磁石に近づいたり遠のいたりすると磁界が変化します。磁界の時間変化を|dΦ/dt|とします。このとき、コイルの両端には

 

V = N × |dΦ/dt|

 

と表される電圧が発生します。

 

つまり、音(音圧)によって空気を振動させることでコイルを振動させ、音を電圧(電気信号)に変換するのがダイナミックマイクということになります。

 

ダイナミックマイクの感度としては、1Pa(パスカル)の音圧を-50dB程度の電圧に変換します。dBという単位は、0dBに近づくほど大きい、つまり感度が大きい(敏感)と理解してください。

 

 

コンデンサーマイク

まず、ファンタム電源と呼ばれる電源を2枚の金属板(コンデンサー)の両端にかけて、音圧でコンデンサーを構成する金属板同士の間隔を変化させることによって生じるコンデンサーの静電容量の変化を電圧として取り出します。

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ファンタム電源をP、コンデンサーの誘電率をε、金属板の面積をS、間隔をx、抵抗をRとすると、取り出す電圧Vは、

 

V = R × ε × P × S × |d(1/x)/dt|

 

となります。ここで、|d(1/x)/dt|はコンデンサーを構成する金属板の間隔の時間変化を表します。

 

コンデンサーマイクの感度としては、1Paの音圧を-30dBほどの電圧に変換します。つまり、ダイナミックマイクと比べると20dBほど感度が良いことになります。

 

 

感度の定性的理解

ダイナミックマイクは音圧によりコイルを動かすことで電気信号(電圧)を発生させるのに対し、コンデンサーマイクは音圧によりコンデンサーを構成する金属板の間隔を変化させることで電気信号(電圧)を発生させます。先の説明に、

と書きました。なぜこのような差が出るのでしょうか。それは、ダイナミックマイクのコイルに対して、コンデンサーマイクの金属板の方が動きやすい(振動しやすい)からです。つまり、コンデンサーマイクの方が小さな音にまで反応します(敏感です)。

 

例を出すと、大きさ1000の音をそれぞれのマイクに入力すると、ダイナミックマイクは大きさ3で出力し、コンデンサーマイクは大きさ30で出力するといった具合です。

 

 

収録時のノイズ理解

収録される音声にはノイズが混入します。

  • 伝送ケーブルで混入する外的ノイズ
  • PCでゲインアップすることによる電気的ノイズ

主にこの2つと考えられます。

 

伝送ケーブルで混入するノイズは、ダイナミックマイクを使おうがコンデンサーマイクを使おうが同じです。ということは、収録時の差はPCでゲインアップすることにより発生すると考えられます。

 

 

PCでの電気的ノイズのみのとき

まず、PCでゲインアップすることによる電気的ノイズについて考えます。

先の例を用います。

 

大きさ1000の音をそれぞれのマイクに入力すると、ダイナミックマイクは大きさ3で出力し、コンデンサーマイクは大きさ30で出力する

 

このとき、収録音を大きさ60にしたいとします。すると、ダイナミックマイクで集音した音声は20倍に増幅しなければならないのに対して、コンデンサーマイクでは2倍で済みます。

 

直感的に倍率が大きくなればなるほどノイズは増えると理解できると思います。(厳密には、増幅器の特性によりますが直感的理解を優先します。)

 

 

伝送ケーブルで混入した外的ノイズも考えた場合

伝送ケーブルで外的ノイズが混入した場合を考えましょう。「ブーン」という電源ノイズが代表的でしょうか。

 

もう一度先の例を用います。

 

大きさ1000の音をそれぞれのマイクに入力すると、ダイナミックマイクは大きさ3で出力し、コンデンサーマイクは大きさ30で出力する

 

伝送ケーブルで、それぞれに対して0.5のノイズが加わったとします。


これを、収録音が大きさ60になるように増幅したとしましょう。注意しなければならないのは、ノイズも増幅されてしまうということです。

 

このように、ダイナミックマイクコンデンサーマイクでは、収録音に混ざる外的ノイズの絶対値にも差が出ます。これに加えて、先ほど登場したPCでゲインアップするときのノイズも考えると、ダイナミックマイクコンデンサーマイクのノイズ差はさらに広がります。

 

 

まとめ

本記事では、ダイナミックマイクに比べてコンデンサーマイクの方が優れているというように書きました。しかし、これは動画撮影や生配信を静かな部屋でやる場合や、ゲーム実況動画を制作する場合の話です。もちろんダイナミックマイクにも良いところがたくさんあり、用途・環境によって使い分ける必要があります。ざっくり言うと、動画配信に限って言えばコンデンサーマイクがおすすめ、ということです。